私の家にはマックのケチャップの袋がたくさん置いてある。
そう、ケチャップ。
しかし、私は昔、ケチャップが嫌いであった。
なぜか?
それは、もともとトマトが嫌いだったからである。
あれはまだ私が義務教育の支配下に置かれていたころの話である。
食事にトマトが出てきたとき、私の母親は衝撃的な一言を放ったのだった。
「このトマトおいしいからたべてみ。ブドウみたいだよ。本当にブドウ。」
ブドウみたいだよ🍇
あろう事かトマトをブドウと例えた。
ナス科ナス属の植物の果実を、つる性落葉低木の果実に形容したのである。
それはブドウとは全くの別物である。植物であるというところ以外どこも共通点がない。
私は未だにこのセリフを忘れない。
しかし、多分本人は忘れていると思う。
もしこの記事を読んだら「適当なことを書くな」と怒るだろう。
怖い。
その点トマトケチャップはすごい。全然怖くない。
トマトがつく時点でアウトだと思い思っていたが、食べてみたら悪くなかった。
それ以来ぼくは、ケチャップを好むようになった。
さて、最初の話に戻るが、台湾のマクドナルドではポテトを購入するとデフォルトでトマトケチャップがついてくる
私の友達はケチャップを使わない人ばかりなので、マクドナルドに行くと僕がもらう。
自宅にケチャップが溜まる。
そして飲む。
飲む。トマトを食べる代わりにケチャップを飲む。
感覚としては万田酵素パックを飲むのと同じ感覚である。
しかし、私は思った。
トマトとはいえ、もしかして直接飲むのはあまり良くないのではないかと
そこで、検索してみる。(ちなみに台湾に住んでいると、GoogleもYouTubeも台湾用に自動的に切り替わる。)
そして求めていた質問が一番上にあった。さすがはGoogle様である。
そして、ベストアンサーがこれ
ベストアンサーとはなんだろう(哲学)
答えになっていないばかりか「べらぼうめ」と罵られたではないか。
しかし、ヤフー知恵袋とは赤と白はどちらが好きかと聞かれて「そんな質問は意味ないと思います」とか「人による」とか、極めつけには「斜め右方向にトイザらス」と答えるような人間がいっぱいいる魔窟である。
期待するほうが間違っているのだ。
他の回答も見てみよう。
なるほど、ベストアンサーはこっちだったか。
私は台湾では塩分をとる機会が少ないから大丈夫といえよう。
???????
日本語壊れる。
うちの大学の日本語試験よりひどい。
本当に日本人の回答なのだろうか。
素晴らしいほどに噛み合わない。
噛み合わないといえば、私は日常生活においても会話が噛み合わないなと思うことがよくある。
特にそれを感じるのが、苦手な食べ物を挙げた人間に対して放たれるこの言葉だ。
それは本当の○○を知らないからだよ
山岡士郎か。
そもそも、好きじゃないって言っているんだ。お前の頭は頭ヤフー知恵袋か?
というのも台湾に来てからこのセリフを言われることがべらぼうに増えたのだ。
なぜか
それは、臭豆腐が存在するからである。
台湾人と私との間でしょっちゅう繰り広げられるのがこの会話
「なるほど」じゃない、臭いんだよ。
美味しいかどうかとかどうか聞いていない。
臭いんだよ。
そもそも名前が「臭豆腐」じゃん、仮に美味しくても臭豆腐だろ。
臭くなかったらもうそれはただの豆腐だよ。
で、臭豆腐は臭いんだよ。
あと私の先輩はこう言った。
「泡菜(付け合わせの野菜)と食べればウマい」
臭いんだよ。
先輩、違う、臭い。
泡菜関係ないです。
臭くて食べられないと僕は言ってるのだ。
「本当に美味しい臭豆腐」とやらは、本当に美味しくて臭いんだよ。
だから食べられない。
臭豆腐は、臭いから、食べられない。
誰でも理解できる。簡単だね?
臭豆腐は臭い。
この簡単な事実をGoogleで調べてみよう。
またヤフー知恵袋が出てきた。
はい、酷いです。
大盛りサービスしてきた方が。
なるほど。
今ならトマトがブドウに似ているって聞いても、全然おかしく感じない。